オーナーの方がレイズのホイールにセミレーシングタイヤを履いたのですが、クォーターパネルに干渉するので隙間作るために広げたらしいです。その時に塗膜の下はどうなっているかわかりませんが、割れてしまったという事で補修致します。左右とも同じ状態です。ということでめくってみました。亀裂が出てきました。
切り継ぎ溶接が定番の修理方法ですが、この方法は接着修理でやってます。現在はクォーターパネル取替方法として接着工法が一般化してますが、錆修理での方法は恥ずかしながら初めてみました。前にミニのフロアパン張り替えを何台かやってますがその時には接着の方法でやってましたが。黒く固まっているのがエポキシ接着剤で、くっついていたのがカットされたパネルです。
せっかく残骸のパネルがあるので、これを利用させてもらって同じ接着工法で修理していきます。ここにボンドを充填して修理すると錆びに対しては有効かと思います。火を使っての修理ですと錆びに対する処理が大変です。特にこういうパネルの合わせ目近辺ですね。大変な所しか錆びないんですけどね。
二液エポキシ系のボンドをたっぷり使ってパネルを固定します。中は隙間なく充填してます。水分入る余地ないです。今までカットパネル作って溶接で修理してましたが、気が付かなかったです。今後もこの方法を使わせて頂きます。久しぶりにカルチャーショックでした。
アルミパテで成形した画像です。もとはグリーンの車体だったようです。色替え塗装、その後何回か補修されてるようです。後部の剥いた所は、内から突いた凸を修理した所。一番下に赤い下地が見えますが、昭和40年代のプライマーは新車も供給されるパネルも赤色でした。現在は黒かグレーですかね。懐かしく思います
内から突いた凸は補修してない新車塗膜だと容易に修理出来ますが、これだけ塗膜が厚いとフェザーエッジだけでは容易に平らにはなりません。どうしてもパテ成形で平らにする事になります。簡単に引きうけて、えらい目にあった事が多々ありますので注意が必要です。今回もこんなに塗膜が厚いとは。
フロントフェンダーの修理はごく軽微です。若干の凹です。塗膜が厚いとちょっとの当たりでも塗膜がぼろっという感じで欠けます。ここはそんな感じでしょうか。ここの注意はサイドマーカーの脱着です。錆ついた細いねじです。ホイールとタイヤは面一ですが後は入らなかったようです。
完成画像です。クォーターパネルはラインが真っ直ぐなんですが湾曲した状態になってます。
あとはアルファの画像です。